日日 旅日和

2009.10.12

山の記憶に新しい息吹を

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3連休の中日ですね。
札幌は、朝夕すっかり冷え込み、ストーブが恋しい季節になりました。
それでも昼間は20度近くまで上がるのですが、
今日は最高気温13度という寒さ。
そんな中、札幌から高速で1時間ほどの三笠市まで出かけてきました。

三笠市というと、個人的にはあまり観光というイメージがないのですが…。実は今、面白いことをやっていると聞きつけて、向かったのです。

その名も「幌内布引アートプロジェクト〜炭鉱の遺産を掘り起こす#2」。
"炭鉱"と聞いて、廃墟や古い建物を見るのが好きなひとには
気になるキーワードのひとつでは、と思ってるのですが、
もちろん私佐藤もそういうものには滅法弱いのであります。
このプロジェクトのHPから言葉を借りれば、
「三笠市幌内地区の山奥にひっそりと佇む、北炭幌内炭鉱・布引立坑跡。今なお、レンガ造建物やコンクリートの巨大な構築物が残っています。」とのこと。

きっと、なにもせずとも、炭鉱好き、廃墟好きには垂涎ものなんでしょうけれど、そこに一体どんな手を加えるというのだろう…。
今回、このプロジェクトの中心となっているのが作家の上遠野敏(かとおのさとし)さんと、氏が教鞭をとる札幌市立大学の美術部"noumenon(ノメノン)"の学生達。
上遠野さんの作品にも、noumenonの手がけるものにもこのところ興味があるので、密かに楽しみにしていたのです。

雨が降ったり止んだりの中、入り口となるビジターセンターで長靴に履き替え、上遠野さん自ら車を運転し、更に林の奥まで案内してくれます。
待っていたのは、noumenonの学生達で、土日祝日は毎日5回にわたって、来場者に炭鉱跡と作品を説明しているそうです。

最初に私たちを出迎えてくれたのは、炭鉱で働いていた人たちの必需品であった白い手ぬぐいをモチーフに、木と木の間を渡らせたフラッグ。
この作品がすでに、プロジェクトが作家の自己主張ではなく、
その場所に根を張った、自然に溶け込んだものであることを教えてくれているようで、更に私は、次の作品を見るのが楽しみになりました。

炭抗夫が仕事の前に立ち寄って一服したという建物や煉瓦張構造の竪坑捲室、排気のための風洞など、実働していたころを知らない私にとっては、どれもが強烈な個性を放っているようでした。
黙っていたらこちらが食われそうな迫力を持った構造物が、それらに手を施した上遠野さん初めとしたnoumenonのメンバーによって
新たな命を吹き込まれたかのような、そんな錯覚を受けました。

そう思わせたのはきっと、前述したように"いかにも作った"作品ではなく、彼らが、あくまで場の空気や建物の歴史により沿い、丁寧に向き合った結果なのだと思います。


このプロジェクト、もし興味をお持ちの方がいれば、
是非是非行ってみてください。

11月3日(火/祝)までの土曜・日曜・休日に観覧可能だそうです。
くわしくは下記サイトをご覧くださいね。
http://www.soratan.com/


さて、炭鉱跡の魅力を十分に堪能したあとは、
車で30分ほどの桂沢湖で開催中だった紅葉祭へ。
ヤマメの焼き魚やきのこ汁、つぶなどを食べておなかも満たされた私たちでした。


写真は、幌内布引アートプロジェクトで、初めに迎えてくれた手ぬぐいのフラッグと炭鉱の遺構。


文:佐藤史恵
00:37 | Comment(1) | 旅日記
最近あちこちいってますねえ。
廃墟は気になります。
きのこ汁いいな。
Posted by 山本 at 2009.10.12 18:31
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